Design du Koh_北海道・札幌の建築設計事務所

北海道・札幌の建築設計事務所 株式会社Design du Kohは、長年北海道で培った温熱環境の技術と経験をベースに、お客様とその土地にあった建築を提案します。

円山西町

「モデルハウスが完成したんです」

紺野社長より連絡をいただき 札幌市 円山西町へ向かう
2021年 雪が降り始めた頃の 十勝清水公園で撮影をしてから2年の月日が過ぎていました

「Design du Koh」
……… VOL弐

CONTENTS

・モデルハウスが完成して
・お客さんの反応
・札幌へ事務所を構えて 二拠点体制
・Design du koh の土台を作った、創業者の祖父、二代目の父親
・この2年という時間
・年齢が近い仲間
・業界からは
・プロローグが終わり本編に

札幌市 円山地区は、住宅街の中にカフェが点在し、周辺の円山公園には円山原始林が残されており
天然記念物に指定されるなど緑が広がる場所もある。
自然を身近に感じ、落ち着いた雰囲気で暮らせる地域。
また、ほかには円山動物園、北海道神宮 などがあり、見どころが感じられる豊かな環境も揃っている。



モデルハウスが完成して

―紺野 
忙しかったね、もうこの2年間は人生で二度と過ごしたくないっていうくらいキツかったというのが感想です。。やはりこの場所での施工がかなりの難易度MAXでしたね。

円山西町のこの土地は、全道から建築士が検討に来る、(建物を建てるのは難しいことで)わりと有名な土地なのですが、見に来ては断念し、見に来ては断念し…というくらい工事が難しい場所で…売れない土地で有名だった。

―聞き手
予定通りの工期で完成したんですか?


―斉藤
予定していた工期より2,3か月延びました。
社長が担当して工期が延びるのは大変なことなんですよ。かなり手間取った、想像以上に難しかった。

「よくできたな っていう感想です」

―紺野
工事の前から、夢の中では100回以上作ってました。何回イメージしても苦労しかなかったのですが、やっぱり北海道NO1難易度の家は、簡単には作らせてもらえなかったです。

お客さんの反応

―聞き手
モデルハウスとして公開されて、お客さまの反応はいかがでしたか。


―紺野
こんなデザインの住宅を作ってくれる会社あったんですね、という反応が嬉しかったです。
―斉藤
こういうデザインがほしかった、(ここを見て)窓を大きく取りたい、と言う方も。
―紺野
間違ってはいなかったというか、自分に自信がついた。自分って負けないんだ、という。自分自身に勝ったという言い方の方がいいですかね。
心のどこかで「本当にできるのか」という気持ちはありましたが、だいたい想像通りにはなってきました。

札幌へ事務所を構えて 二拠点体制

―聞き手
札幌に事務所を構えられていかがですか。


―紺野 本当に札幌に来てよかったのかな、とも思いました。
「社長は十勝の人を置いて、なんで札幌に行ったんだ」と影で言われていたりはしましたけど、この2年で一番辛かったのは札幌へ出てきて仕事がなかったらどうしようという心配が一番辛かったですね。

でも、不安に慣れたというかメンタルは強くなりました。

実際はモデルハウスを公開して、SNS広告を出して、たくさんのお客さまが来てくれたんです。毎週末はここで接客対応する、という状況が続きました。
良いデザインの住宅を作ろう、という計画は5年前くらいから少しずつ始めてはいたんですが、副社長が来て形になりました。


―斉藤
紺野建設のお客さんと、この体制で設計活動を始めて行き、この体制に慣れるために苦労したというか。

紺野建設に関わるそれぞれの大工さんの好む図面も微妙に違い、自分で細かい図面を描くという立場から、部下に描いてもらうという立場になった時にすごく管理が難しいな、と思って。失敗もしましたし。

どこまでチェックしなきゃいけないのかな、とか そういうのも含めて。


                                            雪の中を タヌキが横切って行く






Design du koh の土台を作った、創業者の祖父、二代目の父親

―聞き手
この2年間でどのくらいの数を建てられたんですか?

―斉藤
おかげさまでいいお客様に恵まれまして。
お引渡しまで済んでいるのが10件。設計、工事中が2件。これから契約になるのが4,5件です。

河畔林にたたずむ家

お施主様は小さな川に面した河畔林を住まいとして選ばれた。背の高い立派な木々と川の向こうに視界が開ける魅力的な場所だ。特に…

森の居

二人と二頭が新たな生活の場として緑豊かな別荘地のような環境を選ばれた。冬でも木漏れ日を感じながら二頭と一緒に昼寝ができる…




―紺野 
自分たちが一番いいものを作っているという自信があるから、それを広めていくことは必然で、もっと多くの人に喜んでもらいたいと思っています。


―聞き手 
その土台を作られた、創業者であるお爺様、二代目となるお父様の存在があってこそ、でしょうか。

―紺野 
そうですね。土台あってこそ。会社の後を継いだ自分がそれを活かしていく使命があるのでね。


Design du koh の創業には

紺野建設で長年取り組んできた
「本物の家づくり」が土台にある。


紺野建設の家づくり  「人にも環境にもやさしい ”家” の追求」

世界最高水準の技術を取り入れ 考え方をちょっと昔にもどす

CONCEPT
・本物を目指す
・自然のめぐみを活かす
・超高断熱・蓄熱
・地域材・自然素材
・設計に力を入れる
・空気を設計する - 計画的な換気

KONNO CORPORATION HPより

現在設計中の模型を手に取り



紺「もうちょっと建物低い方がかっこいいよな。」


斉「わかる。もうちょっとつぶしたい。緩勾配にするとちがうんだよな。このまま低くしたい。」


紺「このまま低くしたい。」


斉「低すぎるんだよね。二階の天井がね。」


紺「屋根断熱にしたら?」


斉「そうしたらもうちょっといけるけど。」


紺「最初見たときからもう40cm削ればいいと思っていた。」


斉「40cm削るとね、ユニットバスが入らない。これでもぎりぎり低くした。」


紺「でも、もっと削ればかなりプロポーションが良くなるよね。」


斉「うん、いきたい。いいかんじ。ここもね、もうすこし重心下げたいんだよね。玄関ドアの高さがもう少し低ければいいんだけどな。」

―斉藤
年末に社長に言われたのもそうですが、まだまだチャレンジしていきたいです。
数を重ねると思いきりの良さがなくなる瞬間があるのですが。そうなりたくなる逃げの欲求を押さえこむ、というのを課題にしているので。

もともと出す予定だったデザインも悪くはなく、上手に解けてはいるのですが、心の中で納得がいっていない部分があって。金額上がるけど描いていくか、と。
描いてみるとこちらの方が刺さったんです。やっぱりその直感は間違っていなかった。
だいたい室内の面積は同じくらいですが屋根の大きさがぜんぜん違う。こちらの方が大きい。

―紺野
お酒を飲みに行ったときにしか話してはいませんけど、彼は成長してると思います。月に一度か、二月に一度は二人で飲みに行く。これはずっと続いています。僕は仕事が100好きで、彼は建築が100好きなので。ずっとその話が永遠に続きますね。

この2年という時間

―聞き手
2年ぶりに二人にお会いして空気感が変わっていないのが印象的です。

―斉藤
尊敬度は増しましたよ(笑)。会社経営についてもそうだし、建築の専門家としての総合力もやっぱりすごいなって。私が書いた絵に一番的確な助言をくれるのが社長。この図面も、ちょっと高いかな、と思っていたらズバリ言われたので社長もどんどん磨かれてきたな、という感がありますね。
―聞き手
斉藤さんと組んで磨かれたんですか

―紺野
そうですね、自分の中で貯金が増えたというか、設計に関しての引き出しが増えたというか。思考の整理を助け合ってる、と言ってもいいと思います。お客さんの中の要望を引き出すために、あえて違う考え方のものを提案して、本当の要望を引き出すこともあります。
―斉藤
一人でやっている時の取りこぼしみたいなものが、二人でやるとこぼれ落ちるものが少なくなるので。

年齢が近い仲間

―聞き手
札幌へ来て、人脈づくりはどうされたんですか

―紺野
人脈は無理に作ろうとはしないで、自然に増えた人たちと仕事をしています。今までの付き合いがある人で、こういう人がいるんだけど会ってみない?など、つながりで増えていってますね。
協力業者さんも年齢が近い仲間ができました。

社外の仲間って大事ですね。札幌へきて協力業者には苦労しました。創業期の社長、というのはこういうものかと思いました。

それと、30代前半だから遠慮して…というのはなくなりました。
それまではやらない言い訳の理由としてた部分はありますけど。お客さんにとっては何歳か、というのは関係ないのだと感じました。

うちでは営業を置かずに各担当者が営業も兼ねているので、少数精鋭でよい建築を作る、ということに力を注いでいます。

―斉藤
実際のデザイナーが出て行って話すことで、お客さまも要望を伝えやすくなって喜ばれています。

業界からは

―斉藤
一緒にがんばろうね、という温かい目と声をかけてもらえてますね。
世の中に設計者同士が組んでいるのを多く見る中で、設計者と施工者がマンツーマンになりこの関係でできていること。
我々は出合ってよかったな。たまたまだから。苗字が「さ」 と 「こ」で五十音が近かったからグループ活動も一緒だったし(笑)
(二人は北海道大学時代の同級生)

プロローグが終わり本編に

―聞き手
これからのkohはどんなことに挑戦していきますか

―紺野
住宅以外の事もやっていきたいですね。
―斉藤
病院、学校、集合住宅、大きいものもやってみたい。お酒を飲むと「空港もやってみたいね」って言ってます。
ようやくプロローグ終わったかな。
―紺野
本編はじまったな
―斉藤
年々負荷かかってるよね
―紺野
だいたいは楽しめているんだけどね
―斉藤
あぁーーーー!っていう回数は増えてるよね(笑)
―紺野
確実に増えてる(笑) うしろを振り返ると、あ、ここまで来れたんだな、とは思います。
―斉藤
自信もって作れているなっていうのはあるので、多くの人に知ってもらっていい建築に触れてもらいたい気持ちです。

最後に、一言ずつ

―聞き手
それでは二歳になった「Design du koh」へ一言ずつメッセージをお願いします!

―斉藤
「すくすく育てよ」ですかね。 いい子に育てよ、にはならない。
―紺野
「まだ丸くなるなよ」ですね。 今は勢いが大事な時期だと思う。

株式会社Design du koh
代表取締役副社長 齋藤 公平

株式会社Design du koh
代表取締役社長 紺野 将

「Design du Koh」……VOL弐
 円山西町

聞き手 … / Yamazaki Mika
撮影  … / Akari