高台に大きな土地があった。2Fのレベルからの眺めは誰かの目を気にせずに楽しめるいい土地である。
お施主様は広々とした家とドッグランをお求めであり、ペットとの時間を過ごす場所と自身がゆっくりとくつろぐ場所を分けてほしいとのことであった。
1Fも2Fも大きな一室空間が広がっているというより、それぞれ専用の各部屋が適宜レイアウトされたプランになっている。これらをうまく一つの形にまとめる理屈が別に必要であった。
これは敷地の使い方や特徴対して素直にヴォリュームを配することで解決を図っている。2Fは眺めの良い場所をたくさん設けられるよう港町に向かって横長なヴォリュームを、1Fはドッグランで遊ぶペットたちを眺めたり出入りがしやすいようにドッグランに向かって横長なヴォリュームを設けることがごく自然であるため、外形は素直にそれに従い1Fと2Fの箱を直行方向に突き刺してまとめた。
これから2期工事、3期工事と徐々に出来上がっていくのが楽しみである。
撮影:永井博史