Journal / 自邸の記録
形状が見えてくる

自邸の屋根の形状を,敷地との関係から考え直しています.
「三角屋根」から始めた設計でしたが,敷地の状況を考えると,
① 両脇に雪を落とすだけの余裕はあまりないこと ② 今回の住宅街では,意図以上に懐古的な印象が強くなると感じたこと ③ 雪を載せたままにしないこと,そしてシンプルな矩形平面という合理性が継承されていればよいと考えたこと
から,切妻屋根の形状は一度更新することにしました.
特に気になっていたのは②です. 「三角屋根」というプロポーションが,住宅街という側面も持つ今回の敷地に建つことで,懐古主義的な意味を,意図せずとも強く帯びてしまうのではないかと感じました.
形状は合理性だけでなく,意味も帯びる. 建築は,環境だけでなく,社会の中にも建っている.
そうしたことに少しずつ自覚的になってきたとき,片流れのシンプルな形状のほうが,ここに建つ建築として妥当性があると考えるに至りました.
直感に頼って進めてきた「自分なりの形状のつくり方」が,少しずつ,自覚的な操作として扱えるようになってきた気がしています. 次は,この形状にどのような素材感を与えるかを考えていきます.

Instagramの投稿をもとに,HP掲載にあたり一部加筆・編集しています.
文:斉藤公平
