住宅街の中にぽっかりと現れる畑がある。住宅の建てられる敷地はさして大きくはなかったが、周囲に対してゆったりと建てることができた。
二世帯住宅は日当たりとプライバシーを確保するのが課題となる。上下にそれぞれの世帯を重ねると足音が気になるだろうし、平屋にするほどの敷地の余裕はなかった。
そこで子世帯のヴォリュームと親世帯のヴォリュームを分けて考え、子世帯の居住スペースを2階としながらも上下に重ならないように考えた。
このヴォリューム配置により両世帯ともぽかぽかの太陽を浴びながら、それでいてプライバシーも守られた家となった。
車から降りた後のアプローチのため、道路に対して正面に構えることを避けるため、子世帯に角度をつけているが、これによりそれぞれの形がはっきりして、色々な角度からの眺めが楽しい。