Journal / 自邸の記録
図面から現場へ.

自邸の工事が始まり,基礎の配筋検査まで進みました.
これまで「自邸の設計経過」として,形状や構成,平面,素材,内装など,この家をどのように考えてきたのかを少しずつ紹介してきました.
ここからは,図面の中で考えてきたことが,実際の建築として立ち上がっていく過程を記録していこうと思います.
まだ壁も屋根もなく,空間と呼べるものはありません. それでも,何度も図面の中で引いてきた線が,基礎の輪郭として地面の上に実寸で現れ始めています.
図面で何度も見てきた寸法ですが,実際の敷地の中に置かれることで,距離感や大きさのイメージがよりしやすくなっていきます. この場所に壁が立ち,屋根が架かり,その向こうに林や山が見えるようになることを想像しながら現場を歩きました. この段階では,実際の大きさよりもずいぶん小さく感じることが多いのですが,それも工事中ならではの感覚です.
9月14日,コンクリートを打設する前の配筋検査を行いました.
鉄筋の径や間隔,位置,継手,かぶりなど,コンクリートを打ってしまえば見えなくなる部分を,一つずつ図面と照らし合わせて確認していきます.
建築は完成すると,こうした部分のほとんどが見えなくなります. けれど,見えなくなる部分も含めて建築は成り立っています.
設計編では「なぜそう考えたのか」を中心に書いてきました. 工事編では,その考えが現場でどのように建築へ置き換わっていくのか. そして,その途中で何を確認し,何を判断していくのかも含めて紹介していきたいと思います.
自分で考えてきた建築が,図面を離れ,多くの人の手によって実体になっていく時間が始まりました.
完成まで,とても楽しみです.



Instagramの投稿をもとに,HP掲載にあたり一部加筆・編集しています.
文:斉藤公平
