
About this architecture
自由に必要な開口を取りながら,外部に現した柱と梁のグリッドによって正面の表情を整えた箱型の住宅.暮らしに応じた自由さと,住宅街に対する小さな秩序を同時につくることを考えた.



Design Story
自由な開口を受け止める,ひとつのグリッド.
住宅地で箱型の家をつくることは,経済性や無落雪という条件から自然な選択のひとつである.一方で,室内の暮らしに素直に応えようとすると,大きな窓,玄関,収納のために閉じる壁,スタディルームの小窓など,必要な開口の大きさや位置はそれぞれ異なってくる.ここでは,それらを無理に揃えるのではなく,必要な場所に必要な開口を取ることを優先した.
その自由な開口の手前に,柱と梁をあえて外部へ現し,建物の正面に明快なグリッドを重ねている.開口は内部の暮らしに応じて自由に配置しながら,外側にはそれとは別の規則を与えることで,室内の自由さと外観の整然さを両立させた.
外へ出した柱と梁は,ファサードに奥行きと陰影をつくり,さまざまな形の住宅が並ぶ街並みに対してひとつの安定した輪郭を与える.建物そのものを強く主張するのではなく,生活の要求を受け止めながら,街に小さな秩序をつくることを考えた.




