
About this architecture
北海道で始まる新しい暮らしのために,コンパクトでありながら,面積以上のおおらかさを感じられる住宅を考えた.外形は簡潔な箱に抑え,内部では土間と斜天によって,暮らしの動きと光を大きく受け止めている.



Design Story
外は静かな箱,内にはおおらかな斜天.
薪ストーブのある家とすることは,当初から決まっていた.そこで玄関から薪ストーブのある主室までを土間で連続させた.薪を運びやすくするためだけではなく,買い物の荷物をそのまま運び入れたり,広い場所で靴を脱ぎ履きしたり,庭へ直接出たりすることができる.コンパクトな平面の中に,暮らしの動きが伸びていく余白をつくることで,実際の面積以上の大きさを感じられる場所を目指した.
主室には朝の光を取り入れるハイサイドライトを設け,そこから入る光を緩やかな斜天が受け止める.天井面に光が広がることで,室内の高さだけではなく奥行きまでやわらかく感じられるようにした.土間による水平方向の広がりと,斜天による高さ方向の広がりが重なり,小さな住宅の中におおらかな主室をつくっている.
この斜天に合わせて屋根そのものを勾配屋根とすることもできたが,雨仕舞のリスクや大工手間,コストまで含めて考え,外形は内部の傾斜とは切り離したフラットなボックスとした.外からは簡潔で静かな箱として見えながら,一歩入ると光を受ける斜天と長い土間が広がる.内部で必要とした豊かさを,そのまま外形の複雑さへ置き換えないことも,この住宅の性格をつくっている.








