
About this architecture
日本海に沈む夕陽を望むオロロンライン沿いのカフェと管理棟.海に背を向けてアプローチし,奥の入口から一段上がると視界が海へ開く.床の高低差,天井の傾斜,座席の配置までを連続させ,すべての席から海を望める場所をつくった.



Design Story
海との出会い方を,建築全体でつくる.
この場所の大きな特徴は,日本海が目の前に広がっていることだった.ただ海に向かって大きな窓を開けるだけではなく,人がどのように建物へ入り,どの瞬間に海と出会うのかまでを設計したいと考えた.アプローチでは一度海に背を向けて建物沿いを進み,奥に設けた入口から内部へ入る.
入口から一段上がると,それまで背後にあった海が正面へ大きく開く.敷地の傾斜に合わせて客席を上段と下段に分け,後ろの席からも前の席越しに海へ視線が抜けるよう床の高さを変えた.その段差に天井の傾斜も呼応させ,開口,床,天井,座席配置を別々の工夫ではなく,空間全体が海へ向かうひとつの構成としている.
海に大きく開きながら,天井は必要以上に高くしていない.景色の大きさに対して室内の居場所は落ち着いた寸法に抑え,窓辺でゆっくり時間を過ごせるよう整えた.海を見るための建築であると同時に,その景色の前で人が長く居られる場所であることを大切にした.












