
About this architecture
北側道路に面する住宅街で,1階で暮らすことを大切にしながら,南側の吹抜を通して光と空を取り込んだ住宅.書道教室をいつか開きたいという夢にも対応できるように,畳の間には日常と教室の二つの使い方を重ね,その暮らしを支える構造の工夫は表に出さず,静かな箱の中に内包した.



Design Story
北から入り,南の空へひらく.
北側道路の敷地では,日当たりを求めて主室を2階へ持ち上げることも多い.けれど,この家で求められたのは,生活の中心をできるだけ1階に置くことだった.そこで主室を南側に据え,その上部を吹抜として開くことで,住宅に囲まれた一階へ上から光を落とした.わずかに開けた南東の空も,吹抜の高窓を通して日常の中に取り込んでいる.
主室に続く畳の間は,書道教室をいつか開きたいというお施主さんの夢にも対応できるように計画した.普段は子どもの遊び場として家族の場所と連続しながら,教室を開くときには主室から切り離すことができる.玄関から生活の奥を通らずに入り,来客が水廻りを使える動線まで含めて,二つの使われ方が無理なく重なるように計画した.
吹抜には二階のヴォリュームが張り出し,一階と二階ではそれぞれ異なる間取りを受け止めている.その自由さを成立させるために構造には工夫を加えているが,それを建築の表現として前面には出していない.必要な技術は静かに内包し,外から見たときには簡潔な箱として立つことを選んだ.






