
About this architecture
既存住宅と庭を挟んで向かい合う平屋.風や砂埃,雪にさらされる外側には殻のような輪郭をつくり,既存の家と庭に対しては軒を低く抑えた柔らかな懐をひらくことで,見る方向によって異なる表情を持たせた.



Design Story
外には殻として立ち,庭には懐をひらく.
既存の住宅の庭を挟んだ反対側に,新しい平屋を計画した.設計の出発点は,元々の家から庭を眺めたとき,新しい建築が強く出すぎる存在にならないようにすることだった.軒を低く抑え,庭側へ長く伸びる庇と,その下に見えるカラマツの柔らかな表情によって,庭越しには穏やかな輪郭が現れるよう整えている.
一方でこの敷地は,広々とした風景を望めると同時に,風や砂埃,雪にさらされる厳しい環境でもある.そこで外部環境に向き合う側は殻のように閉じ,風景が抜けて見える場所だけを穿つように開口を設けた.その殻を折り曲げるように屋根へつなぎ,庭側ではその屋根を低い庇として降ろしている.
内部には屋根の形をそのまま現し,外へ向かって大きく広がりながらも,過度に大きさを感じさせない高さに調整した.外から見れば厳しい環境に向き合う殻であり,庭側から見れば人を受け止める懐となる.ひとつの屋根が二つの異なる関係をつなぐことで,見る方向によって表情が変わる住宅となった.













