
About this architecture
お施主さんが住まいとして選んだのは,小さな川に面し,背の高い木々が残る河畔林だった.気に入っていた木立を主役として残しながら,暮らしが川と森の両方へ自然に開いていく建築を考えた.



Design Story
木立の中に,そっとたたずむ.
この場所で最初に考えたのは,背の高い木立に対して建築がどのくらいの強さで立つべきかということだった.存在感のある輪郭を置くこともできたが,今回は木々の中に新しい建築が強く出すぎず,もともとそこにあった風景を受け止めるような姿がよいと考えた.そこで,主室には小さな切妻のヴォリュームを置き,水廻りなどに必要な部分は別の低いヴォリュームとして分けている.
内部では,この土地にある二つの異なる風景を暮らしの中へ取り込んだ.背の高い木々に向かう側には,上へ視線を導く縦長の開口を設ける.一方,小さな川の向こうへ視界が開ける側には,床に近い位置から横へ大きく抜ける開口を設けた.同じ大きな窓として一様に開くのではなく,見たい風景の方向と身体の位置に応じて開口のかたちを変えている.
切妻の輪郭,それに添う低いヴォリューム,そして木立と川へ向かう二つの開口を一つの構成として整えることで,室内には明るく開放的な場所が生まれ,外からは木々の間に小さな家が静かにたたずむ姿となった.建築そのものを主役にするのではなく,そこにある木立や川とともに暮らすための器として,この場所にふさわしい佇まいを目指した.
FeaturedKLASIC
建築ポータルサイト「KLASIC」にて,この住宅を取材・掲載いただきました.お施主さんの要望や,木立と川の二つの風景をどのように暮らしへ取り込んだかについて,第三者の視点から紹介されています.
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